列車のランプからキャンプのランタンへ、Tilley（ティリー）

イギリスのTilley社製のランタンシリーズ。Tilley社はもともと、イギリス鉄道の車内に用いるランプとして需要が高く、車内で食事をする乗客のためにテーブルランプがディナーを彩ったり、車内の壁をオシャレに飾り、インテリアとして用いられたり、多くのイギリス人から支持を受けてきた。そうした中で、徐々にキャンプ用のランタンとして多くの人々から愛用されるようになった。
また、時代とともにランタンの形状にも独自の変化を遂げてきた。例えば、初期の形状はより丸いボディをしていて、素材が真鍮をあしらったものであったが、現在では形状がよりシャープに設計され、構造が簡単になり、より多くの人々が扱いやすくなった。これが、今では世界中で愛されているひとつの理由であるといえる。


ゆるりと香る灯油の匂いが魅力のTilleyランタン

イギリスTilley社は、テーブルランプを得意とする会社だが、用途をキャンプに移しても遜色ない魅力を発揮する。ブリティッシュデザインのスタイリッシュな見た目をしているが、野外のキャンプでも、置くだけで、木のテーブルがどこかオシャレな雰囲気に。さらに、辺りが暗くなれば柔らかな光が周囲を包んでくれることだろう。
今では、手軽さゆえにLEDのランタンも人気を集めているが、このTilley社のランタンは灯油の照明器具でLEDランタンとは一味違った魅力を醸し出している。例えば、LEDランタンでは体験できないような、灯油が燃えるふんわりと香る燃料の匂い。
また、実用面でも灯油のメリットは大きい。灯油は、今では一般家庭でもよく使われているが、燃焼のスピードが速く、また灯油自体、空気中に気化しづらいので扱いが簡単であるといえる。そして、どこでも売っていて、料金もお手頃なので、キャンプ初心者でも調達が容易である。
しかし、Tilley社製ランタンの中には、着火に手間がかかるものがあり、面倒に感じることがあるかもしれないが、着火をサポートする補助ツールも充実しているので初心者の人でも安心である。慣れてくれば、そんな点火のひと時を楽しめるようになるので、それも灯油式ランタンの魅力の内のひとつであるといえる。


使うたびヴィンテージ感が増すTilleyランタン

いかがであろうか、Tilley社製ランタン。安価で扱いやすい灯油式の燃料、キャンプシーンを優しく彩る柔らかい光、そして英国風のヴィンテージ感漂うボディ。
今では、ランプといえば、様々な素材・形・使用方法のモノが増えてきているが、ここでひとまず立ち返って、ヴィンテージの良さについて触れておく。ヴィンテージものは、長く使う上でこまめな定期的なメンテナンスが大変というイメージを抱く人も多いだろう。しかし、Tilley社製ランタンは、各パーツがしっかり作られ、さらにそれが上質な素材で形成されているので、サビの心配はいらず、耐久性にも優れている。だから、メンテナンスは、わずかなパーツのみで済み、思ったほどメンテナンスに手間がかからないことがひとつの利点である。
そうして、より長く愛用できるので、使うたびにまた違った味が出てヴィンテージ感がひとたび増していく。長く使うことができ、そのたび表情を変える。Tilley社のランタンは、いつまでたっても飽きがこない、そんな極上のアイテムではないだろうか。