Boston Celtics(ボストン・セルティックス)
2024-10-24 / 588 view
NBA最多優勝を誇る名門チーム
世界最高峰のプロバスケットボールリーグ「NBA」で最も多くチャンピオンとなったチームをご存じだろうか。バスケット人気がアメリカほど高くない日本で有名なチームと言えば、マイケル・ジョーダンの所属したシカゴ・ブルズや現在、レブロン・ジェームズの所属するクリーブランド・キャバリアーズだが、NBAの歴史の中で最強と言えるチームは、ボストンに拠点を置く「ボストン・セルティックス」だ。優勝回数は17回を誇り、2位はロサンゼルス・レイカーズの16回と僅差なものの3位以下とは10回以上の差をつけている。チーム名である「セルティックス」は「ケルト人」を意味し、当時ボストン周辺に多く住んでいたアイルランド系移民を指している。セルティックスは、1946年、NBAの前身であるBAAの発足とともに設立され、NBA創設時から参加するチームのなかでニューヨーク・ニックスとともに設立以来、本拠地を変えていない2チームのうちの1つである。特徴的なロゴマークは、アイルランドの伝承に登場する妖精「レプラコーン」がこん棒に寄りかかり、指でバスケットボールを回しているというデザインだ。
1960年代の黄金期から低迷の時代へ
セルティックスの黄金期は、1960年代と言われている。1958-59シーズンから1965-66シーズンまで8連覇を達成し、1957年からの13年間で11回の優勝を果たすという快挙を成し遂げた。この時代を牽引したのが、ビル・ラッセルだ。ディフェンスとしてセルティックスの黄金期を牽引し、NBAファイナルのMVPには彼の名が冠せられている。1970年代後半からはNBAそのものの人気が低迷するとともに成績が下降し、下位に甘んじていたが、1980年代に入ると再び黄金期を迎える。ビッグ3と称されるケビン・マクヘイル、ロバート・パリッシュ、ラリー・バードの3人が大活躍し、5回のファイナル進出と3回の優勝を果たした。その後、主力の年齢層が上がり、バードら主力のケガも重なって、1990年代はプレーオフにすら進出できないなど低迷期を迎えた。2000年代前半には、勝率が5割を超える年もあり、復調するかに思われたが、2006-07シーズンは24勝58敗と惨憺たる結果に終わる。この事態を重く見た首脳陣は、レイ・アレン、ケビン・ガーネットら大物選手を獲得しポール・ピアースと共に新ビッグ3を結成。2007-08シーズンは、22年ぶりにチャンピオンとなった。
新たなスーパースターの誕生
2008年以来、優勝から遠ざかっているセルティックスだが、ここ数年は好調と不調の差が激しい状態となっている。2012年から2013年にかけては、新たなビッグ3も全てセルティックスを退団し、新たなビッグ3が見つけられていない中、現在のセルティックスに所属する選手の中で最も注目を集めるのが、ポイントガードのアイザイア・トーマスだ。かつてデトロイト・ピストンズで大活躍した同名の選手から名前をとられたトーマスは、ドラフト最下位の60位からキャリアをスタートさせ、2015-16シーズンから才能が開花。身長が175cmとNBA選手にしては、かなり小柄にもかかわらず1試合平均22点をマークし、ドラフト最下位からオールスターに選出されたことでバスケット界に衝撃を与えた。今後、セルティックスがかつての栄光を取り戻せるのか注目だ。