Philadelphia 76ers(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)
2024-11-17 / 294 view
NBAフィラデルフィア76ers今シーズンを振り返る
NBA全体での順位は26位と下位に低迷し、年間ゴール数においては合計989点と1000点を下回っている事から今シーズンの低迷を象徴するデータである事がわかる。新入団選手の顔ぶれとしては、ジェラルド・ウォーレス、カール・ランドリー、ニック・スタウカス、ジャリル・オカフォーがあげられる。ジャリルは新人らしからぬ好成績を上げたが、ジョエル・エンビードはチームのNBA個人成績最高(とはいえ41位)をあげたが、出場試合数はわずか18試合、シュート数238回に対し、ゴール数は112点である。得点もさることながら、シュート数の少なさは相手チームの守備力の強さ、チームのオフェンスパターンが相手チームに読まれていたことを如実に物語っている。トップはサンダースのラッセル・ウエストブルックで27試合で643シュートであったのと比較するとよく分かる。しかし、ジャエルはチーム最高成績であるのは間違いなく、今後はいかにオフェンスをかいくぐり、FG率を高めていくかが課題である。来季の活躍に期待したい。
ジョエル・エンビードの巻き返しに期待
カメルーン出身で213cm、113kgの大男。同じカメルーン出身と言えばルック・バ・ア・ムーティの名前が頭に浮かぶ。今から7年前、カメルーンに帰国していた同選手との出会いが、NBAへの憧れを抱くきっかけとなった。実はジョエルは本来バレーボールの選手であったが、ルックとの出会いをきっかけにバスケットへ転向し、アメリカに渡った。カンザス大学で好成績をあげて、2年前の在学中にNBAに指名されるも右足の骨折のため1年間を棒に振ってしまうが、わずか大学1年でNBAからビッグマンとして注目され、来季以降の活躍が大いに期待される。
栄光の1980年代の復活は?
永久欠番、モーゼス・マローン率いた1980年代が絶頂期と言われている。プレイオフ進出9回、ファイナル進出3回、優勝1回とフィラデルフィア76ersにとって光輝く時代であった。
当時と違い、今のチームにはまず相手にシュートを打たせてもらえないというジレンマを常に抱えている。同じ負けるにしてもファンとしては、見ていてなんともストレスが溜まる試合が続いている。
バスケットボールはゴール下の競り合いも見どころの一つだが、3ポイントラインから「ガンガン」打つ、ファンを熱狂させる試合運びが大事である。最初は結果がついてこないかもしれないが、攻めの多様性は敵を混乱させる常套手段である。チーム巻き返しにはジョエルの完全復活、オカフォー始め主力選手が平均25得点ずつあげるような得点力が備われば、失点が多少増加しても少なくともファンの試合への関心を終盤までもてるようになる。「エキサイティング」な試合運びを今後も期待したい。