Philadelphia Phillies(フィラデルフィア・フィリーズ)

 2024-04-15 / 316 view

Philadelphia Phillies

優勝から低迷へ、そして優勝、二度目の低迷。
フィラデルフィア・フィリーズはメジャーリーグ、ナショナルリーグ東地区所属のプロ野球チーム。フィリーズと言うチーム名のフィリーとはフィラデルフィア市民の通称である。1883年発足の伝統のあるこのチーム。しかし、現在に至るまでワールドシリーズ優勝は1980年が初めてである。もう36年も前の話だ。世界一への道は遠く険しい。
1915年にリーグ初優勝を果たすも翌年以降、1970年代後半までほとんど万年Bクラスの弱小球団で、特に酷かった時期は1918年から1948年までの31年間でシーズン勝ち越しが一回だけでしかも年間100敗を12回も記録するなど散々な時期を過ごしている。ちなみに2007年7月15日、アメリカプロスポーツチーム初の通算10000敗を記録している。歴史がないと作れないある意味では輝かしい記録である。
1949年に見るに見かねた球団があまりの低迷ぶりにようやくチームの大改革をはじめる。ここで、リッチー・アシュバーン、ロビン・ロバーツ(共にアメリカ野球殿堂入り、共にフィリーズ永久欠番1、36)などの即戦力の若手を積極的に起用し、81勝73敗で33年ぶりのAクラス入り(3位)、1950年には開幕から首位を独走し、最終戦でドジャースを倒し1915年以来のリーグ優勝を果たす。惜しくもワールドシリーズには敗れたもののこの年の若手選手の快進撃を「WhizKids」(神童)と呼ばれるようになる。

Philadelphia Phillies

フィリーズ史上、歴代最高の三塁手シュミットの入団。
1971年、セントルイス・カージナルズのエース、スティーブ・カールトンをトレードで獲得した同年、ドラフト2巡目で入団。72年にメジャーデビュー。73年に132試合に出場、正三塁手のレギュラーを獲得するも打率の低さを指摘され、プエルトリコのウィンターリーグに参加、いわば武者修行に出る。ここで、打撃フォームの改造に着手し、これが大成功。ここから彼の才能が一気に開花していく。
1974年36本塁打を放ち初ホームラン王になると76年まで3年連続タイトルホルダーとなり、同時にエース、カールトンの安定した投球と二人の投打の活躍により、チームは次々と上位への階段を上がっていく。そして1976年、シーズン101勝と大勝し地区優勝に輝く。その後78年まで3年連続優勝も果たすが、プレーオフでは惜しくも敗れてしまう。しかし79年に3000本安打の記録を持つ職人ピートローズがシンシナティ・レッズから加入し、1980年。4度目の地区優勝。ナショナルリーグ優勝決定戦でヒューストン・アストロズを下し30年ぶりのワールドシリーズ進出、シリーズではカンザスシティ・ロイヤルズを4勝2敗で下し初の世界一の栄冠に輝く.この時マイク・シュミットもシリーズMVPを獲得。まさにフィリーズ黄金時代を築くことになる。

Philadelphia Phillies

黄金期を過ぎ,変革へ。新たなスターの登場へ。
1980年後半から黄金期を築いた選手にも徐々に衰えが見え始め、チームを去る選手もおり、同時にチームも衰退していく。87年から92年まで6年連続負け越してしまう。プロスポーツ史上最大のストライキが発生した1994年からまたもや低迷し、7年連続シーズン負け越しを喫してしまい、またも弱小球団に逆戻りしてしまう。だがこの間に有能な若手の才能の開花があったのも事実であり、2001年にはシーズン86勝し、僅か2ゲーム差で2位。また首位を脅かすほどのチームに成長していく。
2003年クリーブランド・インディアンズから2002年シーズン球団史上最高の52本塁打を記録した当時最強の左打者ジム・トーミをFAで獲得。いきなりマイク・シュミットの持つ球団最多48本に1本差に迫る47本で本塁打王に輝く。打点は自己最多の131打点を叩き出している。この年トーミの活躍もありチームはワイルドカード争いを繰り広げるが、プレーオフ進出はならなかった。
2006年トーミはトレードでチームを去る。それに入れ替わるかのようにスーパースターが現れる。ライアン・ジェームス・ハワードだ。前年新人王を獲得したハワードは打率313、58本塁打149打点と最高の成績をあげ、ナショナルリーグMVPを獲得。このころからチームもハワードをはじめ、チェイス・アトリー、ジミー・ロリンズなどと強打のチームを築いていく。
2008年、この強力打撃陣に加え、エースのコール・ハメルズ、ベテランのジェイミー・モイヤー、クローザーのブラッド・リッジら投手陣も安定感を増し2年連続地区優勝、ナショナルリーグチャンピオンシップシリーズでドジャースを倒し、ワールドシリーズでタンパベイ・レイズを4勝1敗で圧倒、MVPもエースのハメルズが獲り球団2度目となる世界一を達成した。2009年にもラウル・イバニェスなどの加入により3年連続地区優勝、2年連続ナショナルリーグ制覇と輝かしい成績を残したがワールドシリーズではヤンキースと対戦するも2勝4敗で敗れ、2年連続世界一はならなかった。
2010年トレードで大物を獲得。4年連続地区優勝は果たしたがナショナルリーグチャンピオンシップシリーズには敗れたため、リーグ3連覇は逃してしまった。2012年にハワードの怪我により7年ぶりにジム・トーミが復帰。6年連続の地区優勝を目指したがかなわず3位に終わってしまう。その後またもやチームは低迷し、2015年シーズン半ばにアトリー、ハメルズなどをトレードで放出する。好調な時期がはっきりと表れるフィラデルフィア・フィリーズから今年も目が離せない。

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