Utah Jazz (ユタ・ジャズ)
2024-10-14 / 243 view
出典:http://jp.global.nba.com/teams/#!/jazz
過去4年に見るチーム戦略
ユタ・ジャズはアメリカ、ユタ州ソルトレイクシティを本拠地とし、ウェスタン・カンファレンス、ノースウェストディヴィジョンに所属している。チーム名にあるジャズ(Jazz)とは、ジャズの都ニューオーリンズを拠点としていた頃、その地にちなんで名付けられたという。
過去4年間でジャズは、若手中心のチーム作りに取り組んでいた。積極的にドラフトで指名をし、そうして獲得した選手たちのほぼすべてと延長契約を結ぶことでチームを再建していこうというものだ。かようなやり方でチーム再建をおこなってきたジャズだが、2シーズン前の2013-14シーズンの通算25勝に比べ、昨シーズンは40勝と、勝ち星を大きく伸ばしてきた。4年前から着手してきたチーム再建プランはひとまず完了し、プレイオフにおいても十分に戦える戦力は整ったと言えるだろう。
出典:http://www.nba.co.jp/nba/2016-17-team-analysis-jazz/1b187b7rl47pq19mq46vcbxxrd
ベテランの存在
今シーズン開始前、再建プランが一度落ち着いたジャズは少し方針を変えることとなった。インディアナ・ペイサーズから、29歳で経験豊富なジョーダン・ヒルを獲得したのだ。ポイントガードの補強が最優先課題となっていたジャズにとって、優れた機動力からアグレッシブなダンクシュートまで定評のあるヒルを加えられたことは、非常に重要なプラス材料となった。
さらにヒルのほかにも、マイアミ・ヒートのジョー・ジョンソンや、サンアントニオ・スパーズのボリス・ディーオウなどのベテラン選手の獲得にも成功している。数多くの経験から裏打ちされたベテランの存在が若手選手たちに強く刺激を与え、若手の成長にある種必要不可欠なスパイスとして彼らは機能するだろう。したがって、フレッシュな戦力に加え、安定感のある中堅、ベテラン選手が加入したことで、これからの躍進に拍車がかかるのは大いに期待できよう。
それから、チームの主力選手といえばやはりゴードン・ヘイワードである。大学時代からその天才的な才能を炸裂させていた彼は、強烈にアグレッシブかつ、ユーティリティな能力をあわせ持つジャズの中心選手としてこれまで活躍してきた。26歳を迎え、まさにいまが旬な選手として他チームからも注目されているが、シーズンオフにもFAを宣言する可能性が高い。ヘイワードを残留させることができるかどうかも、チームの今後を非常に左右する要素である。
出典:http://www.nba.co.jp/nba/2016-17-team-analysis-jazz/1b187b7rl47pq19mq46vcbxxrd
ジャズのこれから
若手の育成を順調に終え、しっかりしたベテランたちもチームに加わり、ジャズは近い将来プレイオフで対戦相手から脅威と目されるチームへと変貌するかもしれない。4年かけて苦心してきた成果が、今シーズンまさに問われようとしている。若い選手が多いと、細部の調整に時間を要するかもしれぬが、ベテランと上手く共同できれば、必ず良い結果がもたらされることだろう。ヘイワードの去就も気にはなるところではあるが、いまは築き上げた基礎をどこまで伸ばせていけるかに注力しなければならない。フレッシュなイメージの強いジャズの躍動する姿を、ファンは心待ちにしているにちがいない。