ZEBCO Line & Leaders(ゼブコ/ライン、リーダー)

 2024-04-22 / 204 view

zebco ライン リーダー
掘削用爆薬からはじまったZEBCOの歴史

スピンキャストリールの老舗メーカーとして知られZEBCO(ゼブコ)だが、その全身が石油掘削用の電気式爆薬の製造会社であったことには驚く人も多いだろう。

現在われわれが知るZEBCO社の前身は1932年にオクラホマ州に設立された「Zero Hour Bomb Company」であった。そんな中でとある時計メーカーが肉屋で用いられる梱包用の紐を巻くリールを見て、新しいフィッシングリールのアイディアを思いついた。その後とある時計職人、RDハルは、縁あって当時掘削躁爆薬事業を縮小しつつあったZero Hour Bomb Companyに招かれる。彼はそこに先程の「リール」のアイディアを一緒に持ち込んだのだ。

その熱意に感銘を受けた同社の内部では、RDハルのアイディアを元にしたリール開発が進められ、ついに1947年、世界初のスピンキャストリールが生み出されることになる。その反響は凄まじく、一説には時の大統領であったアイゼンハワーのもとにも同社のリールが届いたともいわれるほどだ。

同社はその後爆薬事業から撤退し、1956年には社名を現在のZEBCOとした。これ以降現在に至るため、世界初のスピンキャストリール開発のノウハウを発展させながら、ZEBCOは世界有数釣り具メーカーとしての地位を確固たるものとした。

zebco ライン リーダー
強度に優れたZEBCOのライン・リード

現在販売されているZEBCO社のラインやリードは、いずれも優れた強度・衝撃への耐性・摩耗への耐性を兼ね備えた非常に強靭なものだ。

特に、ケイジャンラインと銘打たれたラインはこれに加え、「視認性を低く抑える」という独自の技術を導入しており、水中での偽装効果も期待できる。また蛍光色のイエローと濃いモスグリーンの二色で仕上げられた「BIg Cat Line」は、魚には見えにくく、人間には見やすく配色をするという独特な仕上げがなされている。

ZEBCOのラインは全体的に耐久性と耐摩耗性を第一に設計されていることから、ハードなシチュエーションでの長期的な使用にも十分に耐えることができる。またラインやリードというのは消耗品であるのは言うまでもないが、それでも寿命が長いということは必然的にコストパフォーマンスに優れるということでもある。最近ではライン・リード自体の耐久性だけでなく、伸縮性といった面も考慮されているが、ZEBCOは一貫して長寿命・低視認性という2本の柱にこだわり続けている。これは世界初のスピンキャストリールを開発し、その機構に耐えうるラインを開発する必要があったという経緯から来るものなのだろう。

zebco ライン リーダー
大物とのファイティングはZEBCOのラインで

せっかく大物を射程に収めてたとしてもラインやリードを切られてしまっては元も子もない。もちろん絶対に切れないラインやリードというのは存在し得ないが、すこしでも耐久性の高いものを選ぶのは賢明な選択であると言えるだろう。

世には数々のラインやリードが存在し、そのどれもが特定の環境や魚種に対して最適化されている。ZEBCOの場合で言えば、例えば船で沖に出るようなハードなフィッシングシーンや、長期にわたるキャンピングとそれに伴うバスフィッシングなど、大物を狙い、かつ長い間釣りを続けるというシチュエーションにもっとも適していると言える。

当然ラインやリードだけでなくロッドやリール選びも欠かすことの出来ない重要な要素だ。同じブランドのパーツで固めることが必ずしも正解とはいえないこともあるが、ZEBCOに関してはライン・リードに先行してリールが生み出され、それにもっとも適したライン・リードが後から開発されたことを踏まえれば、ラインとリード、そしてリールをZEBCO製で統一するのは決して悪い判断ではないだろう。
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