SHIMANO Vintage(シマノ/ヴィンテージ)

 2024-11-07 / 484 view

SHIMANO Vintage(シマノ/ヴィンテージ)
世界で古くから愛されるSHIMANOのリール

日本が世界に誇る釣り具メーカーとして知られるSHIMANO(シマノ)は、もともと1921年に大阪で生まれた自転車・自動車部品を手がける小さな町工場だった。創業から半世紀ののち、1970年2月に満を持して釣り具業界へと参入した。その際にメインとして製造していたのがまさにリールであった。

SHIMANOといえば強度や感度に優れたライン・リードがよく知られているが、古くからのフィッシング愛好家たちの間では、やはりSHIMANOといえばリールということなのだろう。釣り具業界への本格参入の3年後、アメリカのアラバマ州に本拠を置くLew'sとの非円形ベイトキャスティングリールの共同開発をきっかけとして、次々と海外進出を進めてきた。現在では日本国内はもちろんのこと、フィッシングの本場である北米、オーストラリア、さらには北欧に至るまで世界中でSHIMANO製品のクオリティの高さが評価を受けている。

SHIMANO製の釣り具としてはじめてリリースされたのがリールだったことから、現在は当時の製品はヴィンテージリールとしてフィッシング愛好家やコレクターの間で珍重されている。

SHIMANO Vintage(シマノ/ヴィンテージ)
ヴィンテージアイテムとしてもSHIMANOのリールは一級品

ヴィンテージクラスのSHIMANOのリールは非常にシンプルな見た目をしている。アメリカのLew'sと共同開発したリールは日本国内において「BM-1」の名称で販売されていた。それまでリールといえば円形の構造が一般的だったのだが、1973年にリリースされたBM-1はその涙滴型の非円形シェイプで釣り具業界に大きな衝撃を与えた。

ブラック、あるいはメタルで統一されたボディは武骨でありながらリールの道具性を極限まで突き詰めるというSHIMANOの職人魂が強く感じられる仕上がりだ。もともとが自動車部品、自転車部品のメーカーだけあって金属加工の技術の高さは目をみはるものがあり、自動車事業という他業種を並行して手がけるSHIMANOならではの強みだと言えるだろう。

SHIMANOのヴィンテージリールはとにかく耐久性に優れていることでも知られており、現在に至っても保存状態が良く、十分実用に耐えるレベルのものを多く目にすることができる。ただ近年では高機能化の潮流に乗ってSHIMANOのリールでも軽量化が図られている。

SHIMANOのヴィンテージリールはシンプルなデザインが今なお愛されており、コレクターズアイテムとして超一流の品として愛好家たちから熱い視線を注がれ続けている。

SHIMANO Vintage(シマノ/ヴィンテージ)
歴史と思い出の詰まったSHIMANOのリール

SHIMANOのリールは1970年代の発売当初から日本国内でも広く流通していることから、この年代に少年だったフィッシング愛好家たちにとっては、「初めて手にした自分の釣り具」としての思い出も呼び起こされることだろう。

近年はコンピューター搭載の超高機能なリールも一般化しており、フィッシングの機能性といった意味ではヴィンテージリールはきわめてアナログだとみなされることもあるだろう。しかしながら、ことSHIMANOのヴィンテージリールは堅牢性が非常に高いことから、ハードなフィッシングや大本のファイトにも今なお投入し得るという、コレクターズアイテムの枠を超えた活躍が期待できそうだ。

なにより現代の高性能リールにはない「味」がある。SHIMANOに限らず性能では最新モデルに軍配が上がるヴィンテージリールというものがここまで愛されているというのは、ひとえにその時代を感じさせる味によるものなのだ。

SHIMANOのヴィンテージリールは実用品として、コレクターズアイテムとして、古くからの愛好家の所有職を十二分に満たしてくれる逸品だと言えるだろう。

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