Rapala Vintage(ラパラ/ヴィンテージ)

 2024-11-30 / 559 view

Rapala classic
伝統と革新 ~Rapalaの歴史~

世界140か国以上で販売されているルアーブランドであるRapalaの歴史は、 1936年までさかのぼることができる。フィンランドの漁師だったラウリ・ラパラが、小魚を捕食する魚の習性を徹底的に研究し、材料などに工夫を重ね、弱った小魚を模した動きをするルアーを作成したのが始まりである。それが、今でもRapalaブランドの主力ラインアップの一つである「オリジナルフローター」の原型である。

その後、ラパラは従軍した際に自作ルアーを用いて食料として魚の調達をしたと言われ、それが口コミで広がったことを受けて、ルアー職人として生計を立てるようになる。

1950年代にはアメリカでもRapalaブランドのルアーの普及が進み、LIFE誌に取り上げられるなど注目を集めるようになっていく。その後現在までに、伝統のウッド素材を活かしつつ、革新的なルアーを開発、ヒット商品を次々と発表してハードルアーの一大ブランドとみなされるようになった。さらに、アメリカでも屈指のルアーメーカーだったSTORMやBLUE FOXなど複数のブランドを傘下としたことで、ハードルアー、ソフトルアーからスプーン、スピナーまで、個性的なラインアップを揃える総合ルアーメーカーに成長し今日に至っている。
Rapala ORIGINAL
実用性とデザイン性 ~ヴィンテージ・ルアーとしてのRapala~

「オリジナルフローター」に代表される、Rapalaの伝統的な主力ルアーの特徴と言えば、バルサなどのウッド素材を使っていることだろう。軽い着水と独特のアクションで、高い釣果を上げることができる。

さらに、そのクラシックなデザインのファンが多いことにも触れておこう。凝ったフォルムでもなく、過剰にリアルでもなく、シンプルなデザインと、豊富なカラーバリエーションは、飽きの来ない普遍的なものとして支持されている。タックルケースに入れておくだけでも、あるいは飾っておくだけでも楽しめるのではないだろうか。


「オリジナルフローター」は、現在でも大きく姿を変えていないとは言え、やはり昔作られたものはそのデザインも含め、ヴィンテージ・ルアーとして実用以上の価値があると言っていい。

また、現在はRapala傘下としてブランド名を残しているSTORM製のクランクベイトも、ヴィンテージと呼ばれる価値のある、根強いファンが多いルアーだ。代表作は「ウィーグルワート」だろう。

可愛らしいデザインとカラーリングに似つかわしくなく、リールをただ巻くだけで、激しく左右にアクションする姿は、暴れているようだとさえ評される。Rapala社傘下となってからも、オリジナルモデルが復刻されている。

Rapala ルアー
一貫性と多様性 ~現在のRapala社~

一口にルアーフィッシングと言っても、釣り場も千差万別であり、ターゲットとする魚も多種多様である。したがって、使う道具も大きく異なるのは当然と言えるだろう。湖に浮かべたボートからトラウトを狙うには「オリジナルフローター」の軽さが絶好だろうし、陸から水底近くにいるブラックバスを狙うのなら「ウィーグルワート」の激しい潜行で誘い出すのが有効だ。

この2つの例に限らず、あらゆるシチュエーションに対応できるルアーがRapala社のカタログにラインアップされているのは、驚くべきことだ。しかも、Rapala社から発売されているルアーの愛好者に、その魅力を訊けば、真っ先に「釣れる」との回答が返ってくる。これは STORMなど、後から傘下に収まったブランドも含めた共通項だ。

「釣れる」のにはもちろん理由がある。魚の習性をよく把握した上で、想定したアクションを取るように徹底的に研究を重ねた結果が、現在のRapala社のルアーの釣果とも言える。
創業者のラウリ・ラパラの妥協しない姿勢は、漁師兼業の職人だった頃から、世界中にあらゆる種類のルアーを販売する今日まで貫かれているのである。

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