アングラーの細かい要求にこたえるSTORM


STORM（ストーム）は、ラパラグループにおけるブランドのひとつである。ラパラは1936年に設立された、北欧フィンランドのルアーメーカーだ。世界一有名なルアーメーカーであり、その名前を見たことのないアングラーはいないと言い切っても決して過言ではないだろう。


有名であると同時に、その実力もお墨付きであり、世界一釣れるルアーとしてもよく知られている。また、ルアーに重心移動が入っていない、といった点も特徴のひとつとしてある。


アングラーであれば誰しもが周知のことだが、ターゲットやエリア、フィールドといった諸々の条件によってルアーに求められるものは当然変化してくる。ラパラが誇る世界規模の広大なネットワークにおいて、その需要にきめ細かく応えるために作られたブランド、それがSTORMなのである。


日本国内においては、ライトGOMOKU系ルアー「GOMOKUブランド」とシーバスをはじめとしたソルト系全般「STORM PREMUM ブランド」「So-Run ブランド」の2つを大きな柱として、開発や製造、販売を進めている。アジア諸国やオーストラリアを始め、世界各国でこれらのブランドが注目されている。


STORMの製品について

STORMのルアーは、たとえ古いものでもその価値にプレミアがつき、「ヴィンテージ」と呼ばれるものも多い。初期生産の「Pre Rapala Storm」と名がつくものは、その分類に入れられるものがいくつかある。


また、唯一無二のクランクベイトと呼ばれているORIGINAL WIGGLE WART（オリジナル ウィーグル ワート）も有名である。クランクベイトは、ストラクチャーに接触させることでイレギュラーなアクションを引き出し、それによって魚のリアクションバイトを誘発させるという使い方が一般的だが、このルアーはタダ巻きでも水面から飛び出ることなく、ターゲットを誘惑することができる。誰にでもそのポテンシャルを遺憾なく発揮できるその完成度の高さが、その長い間ファンに愛され続けている理由だろう。


新しいクランクベイトとしては、ARASHI SILENT SQUARE（アラシ サイレント スクエア）がある。こちらは、リトリーブを超高速で行ったり、激しい流れの中であったりしても、決して水面を飛び出すことなく最後まで泳ぎきることのできる安定性が強みである。また、ストラクチャーに接触したとしてもタイトにトレースすることができる点も大変魅力である。スローリトリーブした場合でも、すばやく最高深度に達する潜行能力と高いレンジキープ力を持った基板リップを採用している。



STORMの製品を使うシーンと使用感


例えばウィーグルワートで言えば、やはりバスやトラウトといった魚がターゲットになることから、いわゆる千鳥アクションやイレギュラーな動きをさせ、リアクションバイトを狙うことになるだろう。その際、特に難しいロッドワークは必要ではなく、リトリーブの強弱だけでも十分にその動きを引き出せる使用感の良さである。360GT サーチベイトなどのソフトベイトを使用する場合も、特に難しい動きをさせる必要はなく、ただ投げて巻くだけで釣れる、という圧倒的な手軽さが魅力だ。


五目カフェのようなプラグの場合は、太刀魚やシーバス、青物などの中大型魚がターゲットになってくる。


その場合は連続したジャークでダートアクションを起こしたり、スローにすることで食わせる時間を魚に与えたりといったことも出てくるであろう。どちらにも対応できる使い勝手の良さも、またこのルアーの良さのひとつである。