Canyon(キャニオン)の自転車
2024-10-20 / 411 view
高いコストパフォーマンスのCanyonロードバイク
日本ではまだまだ馴染みの薄い「Canyon(キャニオン)」というメーカー。ドイツの自転車メーカーであるCanyonは、小売店を一切通さずに直販のみでしか購入できないという販売スタイルを貫いている。そのため一般のサイクリングショップで目にすることがないので、日本では「知る人ぞ知る」メーカーという位置づけになっている。
しかしCanyon自体はツール・ド・フランスでの入賞経験もある非常に優れたメーカーで、そのロードバイクはとにかく「速い」ことで知られている。
また前述のように小売店を通さず自社工場から直接販売するスタイルによって中間マージンを徹底的に削減しているため、ロードバイク自体のパフォーマンスに比べて非常に安価で手に入るという高いコストパフォーマンスを誇っている。
国内ではどちらかというとマイナーなメーカーではあるが、実は初心者・入門者など初めてのロードバイクを求める人にはうってつけのメーカーだといえる。ドイツ製らしい堅実な設計は、一台目のロードバイクとして申し分ない体験を提供してくれるだろう。
ただ前述のように一般店に並ぶことがなく試乗する機会が少ないため、購入時のサイズ合わせには注意が必要だ。初心者はロードバイクの経験者とともに選ぶことをおすすめする。
究極のクオリティを保証、Canyon Ultimate CF
ツール・ド・フランス2016年大会においてチーム総合1位を獲得したモヴィスター。彼らが使用していたロードバイクこそが、Canyonの中で最高クラスの性能を誇る「Ultimate CF」シリーズだ。
過酷なツール・ド・フランスのレースでその優秀さを世界に示したUltimate CFはフレームのメイン素材をカーボンとすることで、同価格帯の他社モデルと比較しても圧倒的な軽量化に成功している。先の大会でモヴィスターが採用した最上級モデルの廉価版であるUltimate CF SL9.0は、なんと車体重量が7.1kgと驚異的な軽さを誇っている。
車体の軽さはコントロールの容易さにもつながるが、同時に剛性や耐久性に欠けることが多い。しかしながらUltimate CFシリーズでは軽さの代償になりがちな車体強度を一切損なうこと無く、「軽く・強く・速い」という勝つためのロードバイクに求められる要素のすべてを最高水準で兼ね備えている。
Ultimate CFシリーズもCanyon独自の流通経路によって中間マージンを完全に省略しているため、これらの圧倒的な性能を同スペックの他社モデルよりも安価に手に入れることができる。
どこまでも速さを求めるなら、Canyon Aeroad
Canyonのロードバイクの中でも更に「速さ」を先鋭化させたのが「Aeroad(エアロード)」だ。
Aeroadは「風の道」を意味する名前を冠するだけあって、ロードバイクに慣れ親しんだライダーでも一発でその違いを体感できる。ペダルを踏み込む力を一切のロス無く車体の運動エネルギーに変換し、まるでAeroad自体が勝手に進んでいくようだとも評されるほどだ。
その秘密はクランクの軸受部分「ボトムブラケット」と呼ばれるパーツの剛性が際立って高いことにある。ロードバイクの心臓部のひとつとも言えるこの部分が強靭であることで、肉体のパワーをロスもラグも無しに車体の推進力に変えることができるのだ。
また、安定したハンドルまわりの設計、地面からハンドルまでの高さやホイールベースが一般より低く仕上げられていることなど、とにかく純粋に速度に特化した設計がなされている。
タウンユースよりもレース向けに作られているAeroadは、同価格帯・同クラスのロードバイクとは一線を画する独自性を持っているのだ。こちらもCanyonならではの高コストパフォーマンスを実現している。