BMC(ビーエムシー)の自転車
2024-09-17 / 437 view
スイスの自転車ブランドBMCのロードバイク
BMC(ビーエムシー)は、Bigelow Mounting Companyの略で、スイスの自転車ブランドである。BMCの製品は、角型のチューブを多く使用しているなど、独創性の高いデザインをもつ。
BMCの特徴的なデザインの一つが、iSCと呼ばれるフレームである。このフレームは、シートチューブとトップチューブの接合部よりも下のほうに、シートチューブどシートステーの接合部の位置をずらしている。この形状によって、シートチューブのしなりが生まれ乗り心地の良さがよくなっている。
BMCのラインナップは、Altitude、Endurance、Aeroの3つのジャンルに分類される。
SLRシリーズは、その3つの中でAltitudeに属す。SLRシリーズは、ヒルクライムや登りが多いレース、標高の大きなロングライド向けとされている。
加速に優れたBMC SLR01
BMCの自転車の中でも特に有名なモデルがSLR01だ。SLR01は、黒くて角ばっている軽量のロードバイクである。コンポがUltegraの場合は、ペダルなしで7.20kg。ホイールは、DTSwissR23Splineで1.6kgだ。SLR01の大きな特徴は、角形のチューブとシートポストであり、これが角ばっている印象を与える。
SLR01は軽量でありながら、剛性も優れている。硬くても硬さを感じさせない剛性感をもつ。乗ってみるとペダルを踏むと踏み込んだ力が推進力に代わり、重さを気にせずにスタートから軽く回すことができる。踏んだ分だけ加速するから、加速力や登坂力を求める方に最適である。
SLR01のフレームは硬めだが硬さがある分、力をしっかりと自転車に伝えることができる。登坂にも適していて、コストパフォーマンスも良い点が魅力的だ。
さらに、新型のSLR01は、走りが一層軽いところが特徴だ。一定レベル以上の高い動力伝達率を常時維持してくれるのである。新型SLR01のスピードの上がり方は、一呼吸おいたあとに、加速が本格化するのだ。ペダリングフィールと運動性能の高さのバランスが良い点は、SLR01の魅力の一つであるといってよいだろう。
SLR01の良さを色濃く受け継いでいるBMC SLR03
SLR03は、SLR01の良さを色濃く受け継いでいる。BMCレーシングチームの使用するSLR01をイメージしたグラフィックで、非常にバランスが取れたエントリーレベルのカーボンロードバイクである。価格的にもそこまで高くないにもかかわらず、本格レース仕様に仕上がっている。
「Accelerated Composites Evolution:ACEテクノロジー」と呼ばれる開発プロセスを採用したことが、SLR03の大きな特徴である。ソフトウェア「ACE」は、BMCとスイスの大学との共同開発によって生まれた。この技術がSLR03の、チューブからプレスフィット式のBB周辺にかけての造形やシートステイなどに活かされている。素材は、「iSCカーボン」である。
SLR03は、54サイズでフレーム単体重量1,230gと軽量だ。軽量だが剛性にも優れている。シートポストは、専用品とされていたSLR01と違い、オーソドックスな27.2mmシートポストである。これによって、ロードバイクビギナーでも容易にライディングポジションを調整できる。また、ケーブルは外出し仕様である。外出し仕様だからメンテナンスも行いやすい。
SLR03は、安定感高いハンドリング性能だからビギナーでも安心でき、振動吸収性も優秀だ。よりスローピングなトップチューブにより、ジュニアや女性ライダーが乗りやすい設計にもなっている。
SLR03は、フレーム重量を感じさせないほど軽快な走りができる。スピードの伸びの良さもあって快適性も高いロードバイクである。