Giro(ジロ)の自転車
2024-11-23 / 474 view
ヘルメットで名高いブランド、Giroの歴史
Giro(ジロ)は1985年、アメリカ・カルフォルニア州サンタクルズで誕生したアメリカンブランドである。デザイナーでありロードレーサーでもあったジム・ジェンデスが創業し、設立当初は主に自転車用ヘルメットの開発に注力していたが、30年という時を経て、自転車のマーケットだけでなく、その他さまざまなラインナップを誇るまでに成長した。
当時、NASAに勤めていた友人と共に、ジムはオリジナルなヘルメットの開発に取り組んだ。結果、デザインやフィット感が素晴らしく、軽重量かつ安全性に優れた自転車用ヘルメットの製作に成功した。ここに、確固たるサイクリングブランドとしてのGiroヘルメットが誕生したのだ。
1999年にはスノーボードのマーケットへの参入も果たし、スノーボーダーたちにこれまでにない有能なヘルメットを提供しつづけている。そして、スノーのマーケットにおいてもトップにまでのぼりつめたのだ。その技術、デザイン性を活かし、新たなマーケットに切り込んでいく姿勢も、トップブランドと言われる所以かもしれない。
最近はゴーグルの開発にも力を入れており、豊富なラインナップや、他の追随を許さないデザインや技術から、Giroの快進撃は止まる気配はまったく見られない。ますますこれからも楽しみなブランドである。
Giro自慢のヘルメット、GiroシンセとAtmos
そんなGiroが誇る、代表的なヘルメットを紹介していきたい。
Giroの代表的なヘルメットのひとつにGiroシンセ(Synthe)というものがある。Giroシンセはロードヘルメットデザインの最高峰に位置し、驚異的な軽さと、空気力学の徹底的な分析によるパフォーマンス向上性とを兼ね備えたGiroを代表するヘルメットである。また、通気性にも優れているため、搭乗者のパフォーマンスも最大限にまで引き出してくれるのだ。
ヨーイング角度の空気を容易に通す、そのコンパクトな形状が空気抵抗を可能なかぎり抑えるうえ、また圧倒的なクーリングパワーを実現している。ロードレーサーにおいてはまさに理想的なヘルメットと言えるだろう。
それから、AtmosもGiroの特徴的なヘルメットとされている。Atmosには、内部補強材としてカーボンファイバーが用いられている。高価ではあるが非常に耐久性があり、Synthe同様、軽量なのも人気を博した。安定性に定評があり、いまだに根強いファンも多いことから、オールラウンドなヘルメットというイメージが強いかもしれない。
Giroのヘルメットに隠された技術MIPS
GiroのヘルメットにはMIPSという画期的な技術も搭載されている。これはMulti-directional Impact Protection Systemの略で、クラッシュ時の多方面からの衝撃に対する防護システムとして知られている。
長年にわたる研究から生み出されたこのシステムは、脳本来の持つ防御システムを模倣し、アウターシェル、インナーライナーとの間に低摩擦性のレイヤーをほどこすというものだ。
競技であれ、それ以外の場合でも、自転車に乗っている以上クラッシュする可能性は十分考えられる。そのクラッシュ時、衝撃はつねに一方的なものとはかぎらず、もちろん斜め方向からの衝撃や、さらに複雑なダメージを受けることも十分に想定される。
しかし、このMIPSが搭載されていると、斜めからの衝撃や、ありとあらゆる方向からのダメージに耐えることができるのだ。
MIPSにおいては上述のとおり、アウターシェルとインナーライナーには低摩擦性のレイヤーがほどこされているため、クラッシュした際に外層と内層とが対になってスリップすることで、ダメーが最小限に抑えられる。これにより、いかなる方向からの衝撃にも、ある程度耐えることができる。
安全性とデザイン、機能性にも申し分のないGiroのヘルメット。これを装着すれば、サイクリングの際の心強い相棒となってくれることは間違いなしだ。ぜひとも手に入れて、そのパーフェクトな質感をあなたにも感じてみてほしい。