取材:人は何故自転車をカスタムするのか
2024-11-05 / 639 view
有史以来、ありとある哲学者はこの世界と我々人類の謎への接触を試み続けてきました。真実は、いつも追い求める者を嘲笑い、掴み取ったと思い手を開いてみるとそれは未だ謎のままであった・・・・・・そのようにして涙ながらにこの世を去った人々を数え上げればきりがありません。
そして、チャリ史以来、どれほど優れたチャリ学者もそれを前に涙を飲んだ、と言われる1つの難題があります――・・・・・・
「人は何故自転車をカスタムするのか」
私は、この難題に果敢にも挑みたいと思い、本記事の筆を執ったのです。
しかし、1人では心細いので、社内一自転車に詳しいJさんに取材をし、その言葉をほとんどそのまま使わせていただくことで、記事の信憑性を高めたいと思います!よろしくお願いします!
カスタム技術は盗んで覚える
初めはしぶしぶといった様子で取材に臨んだJさん。しかし、私がおどおどしながらマイクを向けると、彼の口からはとめどなく言葉が溢れ、その言葉1つ1つが自転車への愛に満ちているのでした。
(Jさんの愛車HOUND MSR 2014。雨風に当てないために家の中で大切に飼っている)
今では様々なパーツのカスタムをこなし、ベアリングや理想の空気圧について饒舌に話すJさんですが、ほんの少し前まではカスタムの仕方など全然知らなかったとのこと。
そんなJさんがどのようにして「社内一自転車に詳しい人」の地位にまで登り詰めたのか? 私はタブーを恐れず、踏み込んでみることにしたのです・・・・・・
『もしも自転車に不具合があったり、改造したい部分が出てきたりしたら、まず自分で試す。それでも上手く行かなくなって始めてお店に依頼します』
そう語った後に、Jさんはマーロン・ブランドを彷彿とさせる低音を響かせ、次の点を決して忘れてはならないと強調します。
『カスタム技術を見て盗んで、頭に叩き込むのです』
『そうすれば、次には自分1人で出来て、お得でしょう。人生ハッピーでしょう』
私は感銘を受け、返す言葉が見つかりませんでした。
タイヤは自転車の顔
『自転車初心者の人でも比較的簡単にカスタム出来る』とお勧めするパーツが、タイヤ(tires)。
自転車の全体の大きな部分を占めるタイヤですが、少し変えるだけで印象にすぐに違いが出ます。『専門知識があまり要らない上に、自転車を自分好みにすることが容易なパーツ』、それがタイヤと言えるでしょう。
Jさんの『タイヤは自転車の顔』という言葉にもうなづけます。
気を付けなければいけないのは、使用中のホイール。これによって使えるタイヤが異なります。ホイールとの適合性を確かめずにタイヤを買ってしまうと、結局使えず飾るしかなく、貴方の家がおしゃれな雑貨屋さんの店内みたいになってしまいますのでご注意を。
臀部を制す者は自転車を制す
その次にお勧めのカスタムパーツがサドル(saddle)。
(流線型と、中央の印象的な穴が、体への負担を和らげてくれます)
貴方が自転車に跨って漕いでいる限り、サドルはいつも貴方の臀部を支えています。自転車に乗る=サドルに臀部を載せる、と言っても決して言い過ぎではありません、という話を聞いたことがあるような気がします。
ここでもう一度Jさんの自転車をもう一度見てみましょう。
実はサドルは自ら交換したもの。赤と黒のフレームに合わせて、サドルもそんな感じの色にしているのが分かると思います。いかしていますね。
『臀部を制す者は自転車を制す』とJさんは言いませんでしたが、きっとそう思っているはずです。
足元を制す者は自転車を制す
最後にペダル(pedals)。
そして、せっかくいじるなら断然ビンディングペダル(clipless pedals)をお勧めします。
(このゴツゴツに貴方もやみつき)
一般的なペダル(フラットペダル)と違い、ビンディングペダルは足を固定します。初めは立ちゴケを心配していたJさんも、使い続けると数日で慣れてしまったそうです。足のずれを気にすることなく漕げるので、いつもの力でもっと速く進めます。これを使えば坂道を必要以上に上りたくなるそうです。
(取り付け/取り外しに欠かせないペダルレンチ。使わない時は寝室の飾りに!)
『足元を制す者は自転車を制す』とJさんは言いませんでしたが、きっとそう思っているはずです。
おまけ:JさんファンのためのJさん豆知識
Jさんの愛車(HOUND MSR 2014)、実は2代目。1度は盗まれ、元愛車が与えてくれた優しさはもう得られないと知りながらも、もう1度同じ自転車を購入。
運良く新愛車は未だ健在。レーザー式のライト、オークリー(Oakley)のゴーグル、排気ガス対策のマスク、鉄の鍵、サドルバッグ、手袋・・・・・・愛車を彩る自転車アクセサリー集めにも抜かりがない。
――「昔の愛車のことはもう忘れてしまったのですか?」
生意気な私は思わずそう尋ねました。
『忘れるわけ、ないじゃないですか・・・・・・』
Jさんは微笑みました。その目から、自転車型の涙を流しながら――・・・・・・。
(たぶんこんなの)
そして、チャリ史以来、どれほど優れたチャリ学者もそれを前に涙を飲んだ、と言われる1つの難題があります――・・・・・・
「人は何故自転車をカスタムするのか」
私は、この難題に果敢にも挑みたいと思い、本記事の筆を執ったのです。
しかし、1人では心細いので、社内一自転車に詳しいJさんに取材をし、その言葉をほとんどそのまま使わせていただくことで、記事の信憑性を高めたいと思います!よろしくお願いします!
by markus spiske
でも少し改ざんします。Jさん、ごめんなさいカスタム技術は盗んで覚える
初めはしぶしぶといった様子で取材に臨んだJさん。しかし、私がおどおどしながらマイクを向けると、彼の口からはとめどなく言葉が溢れ、その言葉1つ1つが自転車への愛に満ちているのでした。
(Jさんの愛車HOUND MSR 2014。雨風に当てないために家の中で大切に飼っている)
今では様々なパーツのカスタムをこなし、ベアリングや理想の空気圧について饒舌に話すJさんですが、ほんの少し前まではカスタムの仕方など全然知らなかったとのこと。
そんなJさんがどのようにして「社内一自転車に詳しい人」の地位にまで登り詰めたのか? 私はタブーを恐れず、踏み込んでみることにしたのです・・・・・・
『もしも自転車に不具合があったり、改造したい部分が出てきたりしたら、まず自分で試す。それでも上手く行かなくなって始めてお店に依頼します』
そう語った後に、Jさんはマーロン・ブランドを彷彿とさせる低音を響かせ、次の点を決して忘れてはならないと強調します。
『カスタム技術を見て盗んで、頭に叩き込むのです』
『そうすれば、次には自分1人で出来て、お得でしょう。人生ハッピーでしょう』
私は感銘を受け、返す言葉が見つかりませんでした。
タイヤは自転車の顔
『自転車初心者の人でも比較的簡単にカスタム出来る』とお勧めするパーツが、タイヤ(tires)。
(ちなみに、タイヤは1つではなく、2つあった方がバランス良く、使いやすいです)
自転車の全体の大きな部分を占めるタイヤですが、少し変えるだけで印象にすぐに違いが出ます。『専門知識があまり要らない上に、自転車を自分好みにすることが容易なパーツ』、それがタイヤと言えるでしょう。
Jさんの『タイヤは自転車の顔』という言葉にもうなづけます。
気を付けなければいけないのは、使用中のホイール。これによって使えるタイヤが異なります。ホイールとの適合性を確かめずにタイヤを買ってしまうと、結局使えず飾るしかなく、貴方の家がおしゃれな雑貨屋さんの店内みたいになってしまいますのでご注意を。
臀部を制す者は自転車を制す
その次にお勧めのカスタムパーツがサドル(saddle)。
(流線型と、中央の印象的な穴が、体への負担を和らげてくれます)
貴方が自転車に跨って漕いでいる限り、サドルはいつも貴方の臀部を支えています。自転車に乗る=サドルに臀部を載せる、と言っても決して言い過ぎではありません、という話を聞いたことがあるような気がします。
ここでもう一度Jさんの自転車をもう一度見てみましょう。
実はサドルは自ら交換したもの。赤と黒のフレームに合わせて、サドルもそんな感じの色にしているのが分かると思います。いかしていますね。
『臀部を制す者は自転車を制す』とJさんは言いませんでしたが、きっとそう思っているはずです。
足元を制す者は自転車を制す
最後にペダル(pedals)。
そして、せっかくいじるなら断然ビンディングペダル(clipless pedals)をお勧めします。
(このゴツゴツに貴方もやみつき)
一般的なペダル(フラットペダル)と違い、ビンディングペダルは足を固定します。初めは立ちゴケを心配していたJさんも、使い続けると数日で慣れてしまったそうです。足のずれを気にすることなく漕げるので、いつもの力でもっと速く進めます。これを使えば坂道を必要以上に上りたくなるそうです。
(取り付け/取り外しに欠かせないペダルレンチ。使わない時は寝室の飾りに!)
『足元を制す者は自転車を制す』とJさんは言いませんでしたが、きっとそう思っているはずです。
おまけ:JさんファンのためのJさん豆知識
Jさんの愛車(HOUND MSR 2014)、実は2代目。1度は盗まれ、元愛車が与えてくれた優しさはもう得られないと知りながらも、もう1度同じ自転車を購入。
運良く新愛車は未だ健在。レーザー式のライト、オークリー(Oakley)のゴーグル、排気ガス対策のマスク、鉄の鍵、サドルバッグ、手袋・・・・・・愛車を彩る自転車アクセサリー集めにも抜かりがない。
――「昔の愛車のことはもう忘れてしまったのですか?」
生意気な私は思わずそう尋ねました。
『忘れるわけ、ないじゃないですか・・・・・・』
Jさんは微笑みました。その目から、自転車型の涙を流しながら――・・・・・・。
(たぶんこんなの)