FXEF [ファット ボブ]
2024-11-09 / 1003 view
出典:grannys-garage.net
FXEF、おデブなボブ
前後の16インチのスロッテッドディスクホイールに49ミリのワイドフォークが目立つFXEFファットボブ。ファットボブとはその名の通り、「おデブなボブ」という意味だ。エンジン横にステップを搭載しており、ライディングポジションは違和感なく乗れる。スイッチ回りの中を通る配線からファットハンドルは他のバイクと一味違う。
当時のバイクにはなかったデュアルヘッドライトに前後16インチホイール&ファットタイヤという組み合わせ。発売当時は大きな物珍しさから大きな反響があった。前後ともデュアルライトというアンタッチャブルなハーレーともいえるFXEF ファットボブ。今はリアフェンダーにデザインチェンジし、前後ライトともデュアルという特異な風貌に変化。もはや他のバイクとは異なる次元になっている。ハーレーファンなら一目でFXEFとわかるだろう。
FLの良さを取り入れながらも先鋭的なデザインのビッグツインスポーツにした目的とはいったいなんだろうか。それは、これまでのハーレーのデザインをイチからやり直したいという思いがあった。もちろん、このバイクが登場したとき、世の中のライダーたちは驚いたことだろう。
ダイナファミリーのエンジンは基本軸として共通。しかし、まず足まわりが他のバイクと違う
。前後とも16インチのディッシュホイールとされ、それぞれにFLのようなファットタイヤを装着している。
基本概念の破壊
ダイナ自体、フロントが19インチもしくは21インチのFXスタイルが基本であったが、FXEFは大きく変更されたため、これだけで基本概念が崩されたことになる。
2012年にFLD スイッチバックが生まれたときもライダーたちは驚きを隠せなかったが、ファットボブはFXなのにFXらしさがないという事象が起きている。さらに、専用のドラッグバーというコックピットに2in1トミーガン、フルカバーのリアサス、ダブルとされるフロントブレーキシステムと、温厚なFLと見せかけて実際は派手なスタイルとなっている。これは、ハーレーダビッドソンの歴史からは考えられない作りとなっている。さらにそこにデュアルヘッドライトが加わったことでその個性はさらに強まった。
このファットボブ、今のラインナップのXL1200X フォーティーエイトと同じくフロントホイールが&タイヤが太いことから、トップブリッジとアンダーブラケットは幅が広くなっている。
どっしりと走り抜ける
ヘッドライトが2つの理由として、
昔ながらのFLの足回りと持ちながら、先鋭的な一面を多くのぞかせているファットボブ。実は本国アメリカのものとステップ位置が違うのだ。そう、アメリカのファットボブは、ステップがフォワードコントロールとなっている。なぜ日本車がミッドコントロールとされているのか理由は不明だ。もしかしたら日本人の体形に合わせたのかもしれない。
ステップがフォワードコントロールにしていることから推測するにハーレーが狙ったのは、ドラッグレーサーということになる。
2015年のニューモデルとして登場したFXDBB ストリートボブ リミテッドも、ドッグボーンライザー&ドラッグバーにフォワードコントロールという組み合わせだ。
これは、いわゆるストリートドラッガーで、ライディングフォームは“くの字”のようなタイトなものとなる。重量のある16インチ ディッシュホイールを備えているのも、その重量感でしっかりと地面を踏める安定感をからだろう。もちろん、足まわりをマッシブに見せようというカスタム的観点も注目のポイントだ。