FLAT HEAD WL [フラットヘッド]
2024-12-13 / 1792 view
出典:httpgrannys-garage.net
FLAT HEAD WL、究極のロングセラーFLAT HEAD WL(フラッドヘッド)は、ハーレーダビッドソンのバイクのうち、排気量45ci(キュービックインチ)750ccのWL系モデルで、ベビーツインと呼ばれています。ベビーツインはシンプルさと耐久性が魅力で、古き良きアメリカンスタンダードとも言われています。フラットヘッドのWL系エンジンモデルは、1932年から1952年まで製造されたロングセラー・エンジンで、ハーレーダビッドソン社の中で最も代表的なモデルとなりました。フラットヘッドのWL系エンジンには、市販モデルのWLだけでなく、軍用車のWLAやレーシングマシーン用のWR/WLDRなどのモデルがあります。各種モデルに搭載された750ccのWL系モデルは、1930年代から1970年代まで40年間以上もの間、数々のファミリーが製造されロングセラーとして愛されてきました。三輪バイクサービスカーや第二次世界大戦中のアメリカ陸軍にも正式採用されるほど耐久性があり、走破性能に優れたタフなマシンです。FLAT HEAD WL系モデルには歴史に実証された強さと魅力があり、軽い車体と粘り強いエンジンでオフロードでもガンガン走るのが人気の秘密です。サイドバルブ・エンジンはシンプルでパーツが少なく耐久性に優れているので、コストを低く抑えることができます。
和製ハーレーダビッドソン
FLAT HEAD(フラッドヘッド)という名称は、サイドバルブ・エンジンを搭載したハーレーダビッドソンのバイクモデルの総称です。サイドバルブは、オーバーヘッドバルブ駆動システム(OHV)を採用したエンジンのことで、シンプルな構造が特徴です。フラッドヘッドという名称は、ふたを外すとバルブとピストンが並んでいているヘッドの形状に由来しており、シリンダーにレイアウトされたバルブの構造からサイドバルブと呼ばれています。エンジンのバルブがシリンダーヘッドの上部に位置し、カムシャフトにより開閉する仕組みですが、バルブが上向きに付いていて、カムが直接バルブを上に向かって押し上げます。サイドバルブ・エンジンは、今でもトラクターやコンプレッサーの動力エンジンに採用されていて、パンヘッドやナックルヘッドと共にハーレーファンから愛されています。750ccのWL系モデルがベビーツインと呼ばれるのに対して、1937年から1948年にかけて製造された排気量74ci(キュービックインチ)1200ccのVLモデル系はビッグツインと呼ばれ、「陸王」のモデルとなりました。第一次大戦の前から日本ハーレーダビッドソンモーターサイクルが軍事用として輸入していましたが、サイドバルブ・エンジンの生産が日本側に譲渡され、和製ハーレーダビッドソンが誕生しました。
世界中のマニアから愛される
FLAT HEAD WL(フラッドヘッド)のサイドバルブ・エンジンは、バイクとしての基本操作が一般的なバイクと異なっています。最初は操作が難しく感じますが、慣れてしまえば楽しめるようになります。サイドバルブは左足のペダルでクラッチを切り、タンク横にあるレバーでシフトチェンジするフットクラッチ・ハンドシフト方式を採用しています。ハンドルの左側にフロントブレーキのレバーが、ハンドルの右側にアクセルスロットルがあり、グリップを回すことでスピードの調整ができます。戻すのも手動なので、両手を話した状態でも走行できるのが特徴です。タンクは分割式になっていて、左側がガソリンタンク、右側がオイルタンクです。エンジンをかける時には、ギアをニュートラルに入れて、クラッチがつながった状態にし、ガソリンがキャブレターに流れるのを待ってから行いましょう。エンジンの回転速度に合わせて点火のタイミングを調整する必要がありますが、慣れてくればエンジン音や振動で点火タイミングが分かるようになってきます。ベビーツインやビッグツイン以外にも、排気量80ci(キュービックインチ) 1340ccのモデルや、ハイパワー・エンジンを搭載したスポーツモデルKなどもあって、世界中のマニアから愛されています。