XL1200C [スポーツスター]

 2024-12-09 / 832 view

XL1200Cの車体

XL1200Cならとことんカスタム

前後16インチホイールを装備したXL1200C。ローダウンしたスタイルなど、スタイルの基本形はフォーティーエイトと同じながら、ワイドタンクにダブルシート、プルバックハンドルバーと、カスタムで遊べる余地はフォーティーエイト以上のスペックを兼ね備えた柔軟性の高いモデルとなっている。

当時の主流だったダークカラーのカスタムに抗うかのようなフルメッキ仕様のエンジンにも、強い意志と独特な完成を感じファンになるユーザーも多いという。FLスタイルを確立した無垢なスポーツスターの存在意義は、やはりカスタムに対しての「柔軟性」が最大のポイントだ。

頭のなかに思い描かれる個性的なスタイルをこのバイクに落とし込むうえで、キャンバスのようなシンプルなスポーツスターは格好の土台となり、多くのカスタム好きバイカーたちを虜にしてきたのだ。

それも人気のFLスタイルともなれば、オリジナリティーを加えたボバースタイルへとカスタマイズさせることができる。フォーエイトでは物足りない方にやカスタム欲の強い方にこそ、ふさわしいモデルと言える。

XL1200Cのハンドル

振動への対策は万全

スポーツスターシリーズは、2004年にエンジンがラバーマウントにされ、その後は独特の進化を続けながら新たなテイストを提供し続けてきた。以前のモデルのように、エンジンがリジットにマウントされていたころはスポーツ性を前面に出したダイレクトな乗り味が特徴的で、そこがウリでもあった。

しかし、他のビッグツイン系との合同ツーリングなどでは、さすがに疲労度合が大きく、乗りやすさとは相反する問題を抱え続けていたのである。フレームもエンジンも新設計された現代のスポーツスターは、大きな問題だった振動への対策が万全となり、ハーレー独特の世界でもあるクルーザーとしての魅力も大きく広げることになった。

このモデルは、その前に発売された純正カスタムとも言えるXL1200X(スポーツスター・フォーティエイト)をベースに、乗りやすさと長距離ライディングにおける快適性を加えた1台で、スポーツスターが本来持っている軽快感とビッグツイン特有の重量感の中間的な存在として注目を集めたモデルのひとつである。

XL1200Cのシート

小柄なライダーにもフィット

ローダウンされたサスペンションにより、車体は低く身構えた重厚感溢れるシルエットとなり、その結果、足付き性はとても良好なので、かなり小柄なライダーや女性でもまったく問題なくなくオートバイを取りまわすことができるだろう。

そして、足を置くステップは違和感のないミッドコントロールという設定なので、走行中もフォームに違和感を持たないで快適なライディングが楽しめるはず。更には、大柄なハンドルバーと常に穏やかな扱いやすいハンドリングのおかげで、走行中でも気持ち的な余裕が生まれてくる。

今までのモデルではビッグツインに乗ることでしか味わえなかった「クルージング」的な大物感なテイストをスポーツで味わうことができる。少し小柄な車体でこれを実現させてしまったのが、XL1200Cモデルの最大の特徴だ。

スポーツの楽しさは、様々なテイストを実現できるその包容力にあるとともに、様々な時代を超越して、「オンリーワン」を常に保ち続けているこのモデルのゆるぎないコンセプトと言える。

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