XLH1200S[スポーツスター スポーツ]
2024-11-10 / 590 view
XLH1200S、重厚な街乗りを叶える意匠
見た目の印象としてはWディスクの重々しく重厚感が漂う。883シングルフォークを移植しシンプルなフロント足回りにしカスタムするユーザーも多い。
Rはトランプチューンのオーリンズサス、純正9本キャストホイール。XL本来のスリムラインを象徴するフォルム。走りの面はCVキャブにダイノジェット・サンダースライド、ハイフロー・エアクリでトルクフルに加速も鋭く、それでいて扱い易くコスト的にもお手軽なダイノジェトチューンを採用。
電装系はブルーストリークコイル、SE製レース用イグニションモジュール、ノロジープラグコード、イリジウムプラグと、点火磁器もpowerfulでトルク&パワーも満足な仕上がりとなる。
排気音も小気味良く刻まれ、駆動はミスミチェーンドライブキットに換装しスタイリッシュ且つシャープな走りを演出させる。吸排気カスタム&電装系カスタムをほどこすことが多いモデルのようだが、乗り味もかなりかわってくるよう。
街中での燃費は良くないのだが、その分メリハリのある乗り味を醸し出してくれる。やはりバイクは見た目だけでなく、「乗り味のフィーリング」が一番大事と思われるユーザーからも絶大な信頼を寄せられているモデルである。
クセがある、クセになる
荒々しいエンジンフィーリングはもちろんのこと、ドコドコというハーレーのそれとはまた一味違い、独特な振動を演出する。好き嫌いが分かれるところではあるが、軽快なリズムを刻む排気音はともに心地よいものである。
ただしのんびり乗るには不要な装備が多いよう。例えばアジャスタブルフォークはローダウンに向かないため、ボバー系のスタイルにカスタマイズしたい方には不利。
またツインプラグはサードパーティーパーツが少なく、コイルの移設も少々面倒なポイントではあるかもしれない。いわゆる一般的な「ハーレー」をイメージして買うと失敗してしまうだろう。
取り回しの良さとパーツの輝きも捨てがたい。エンジンに火を入れた時のエンジン音はまさに快音だ。不定期爆発の鼓動感など、わくわくと興奮をそそり立たせるエッセンスとなる。
点火系のカスタムが容易なシングルプラグ、ビッグツインモデル顔負けの3拍子が出せる、ハーレーにしては そこそこ速く走れること、Wディスクで安心なブレーキングシステムと高評価な面もある。
永い付き合いをお考えのあなたへ
しかし逆に不満点ではタンク容量が少ないので給油に気を使う、スピードメーターが壊れやすいなどの症状もよく話にあがる。
10年近く乗っていても、大きなトラブルひとつなく気持ち良く走れるという方も少なくないように、メンテナンス面ではかなり維持がしやすいため、「永く付き合えるバイク」であるといえるだろう。
純正部品や社外パーツが高いのが少々難点ではあるが、その辺は大目にみていただきたい。エンジンの鼓動感や、乗り手の力量でどうにでも走れる柔軟性の高さ、あるいはカスタマイズの方向性が多彩にあること、あえてハーレーらしくないところ・・・などが魅力と感じられる要点となっている。
国産車ほどのクオリティまではいかないものの、そのスピード感にも劇的なアップデートを実現できているといえよう。排気音は、ノーマルマフラーのままでもそこそこ快音を奏でてくれるため、純正のまま走るユーザーも割と多いよう。
ビシッビシッっと伝わってくる鼓動、その下に重低音という感じの気持ちよい快音だ。ビッグツインモデルより自分は「断然スポーツスター派」だと言い切る方にぴったりのバイクと言えるだろう。