VRSCB V-ROD [V-ロッド]
2024-09-23 / 530 view
VRSCB、涼しさが加速する
ハーレーダビットソンのモデルの中でもV-RODファミリーは機構部分で他のシリーズとは違った性質を持っているのが特徴。スポーツスターでもなく、ビックツインでもない、今までとは違った新しいジャンルだと言ってもいいだろう。
では最初にV-RODとはどういったところが他のモデルとは違うのかということについて説明しよう。まず、最大の特徴は、ハーレーではじめての水冷DOHCエンジンだということで、にもかかわらず大変コンパクトなエンジンで、ラジエーターもデザインのように見えてしまうほどだ。
デザインとしてはあまり違和感がないので、水冷であることをほとんど意識しない。それは暑い日に乗ってみれば水冷と空冷の違いがよく分かるはずだ。もし、暑い日にこのタイプ以外のハーレーに乗りますと、足元からエンジンの熱さを感じるはずだ。
それがこのタイプにはなく、他のモデルに乗った後乗ってみると逆に涼しささえ感じるはず。
他に特徴があるとすると、加速感だろうか。このタイプは乗り味に特徴があるロングストロークエンジンではなく、ショートストロークエンジンとなっている。
これは分かりにくいかもしれませんが、乗ってみるとすぐに分かるでしょう。高回転になるまでスムーズな抜け感があって、加速していく感覚があります。他のシリーズにはない楽しさともいえますね。
理想のコスパのブラックモデル
さて、ではVRSCB V-ROD について詳しく説明していく。このVRSCB V-ROD は2004年に発売されたVRSCシリーズの2代目となっている。リヤサスペンションやフレーム、ブレーキキャリーバー、エンジンなど、ブラックアウトされている。
まさにコストを抑えたブラックモデル・・と言っていいだろう。光輝くクロームメッキとは対照的なブラックモデルは大変魅力的なシリーズだ。なお、HDファミリーそれぞれにはだいたい1台ブラックモデルが存在することがある。
さらに、ハンドルライザーという部分があるのですが、これも着脱の簡単なものに変更されているのが特徴。では、価格についてはどうだろうか。価格はなんとVRSCAより20万円程度安くなっており、コストパフォーマンスが非常によい。
販売については2005年に終了してしまったため非常に短命と言えますが、VRACBのブラックコンセプトは2006年に販売されたVRSCDナイトロッドに継承されたため、さらに洗練されたと言える。
さて、これは余談ですが、現在のVRODには3種類ラインナップがあり、最初はVRSCAだけで始まったのだが、VRSCBの他にVRSCRストリートロッドや、VRSCBナイトロッドなどが発売されており、どのラインナップも現在非常に人気が高い。
ネオクラシックで小さな車体
そのいっぽうでこのVRSCBというモデルは、フレームやサスペンションの他にエンジンの一部がブラックアウトされており、ハンドルライザーの着脱が容易なカスタム志向モデル。このモデルの特徴は次のようなものがある。
長距離走っても全く疲労感がない。街中を走ってもどんどんリードできるというのがうれしい。
これは、車体が案外小さいので可能だと言えるだろう。また、ネオクラシックな風合いなのですがこれが全くわざとらしくない点だ。
ムードと実際の性能が完全に一致しており、このバイクはハーレーなんだ!と実感できるシーンが多い。電子デバイスはないが、バランスが非常にいいため全く問題を感じることはない。組み上げには非常に手間がかかっていると思われるバランスの良さを感じることができる。
また、足を投げだすフォアコンにも関わらず、大変速いのが特徴的。なお、このモデルはアルミカラーのボディとエンジンのコントラスト、ブラックフレームやクロームカスタムなどすべてが非常に似合うモデルだ。
ワインディングも非常によく、スタイルも最高。黒いフレームはシルバーボディを引き締めている・・と言ってもいい見た目である。4000回転からの立ち上がりに関しては、病みつきになる感覚が味わえるだろう。
まさに、ハーレーダビッドソン好きにはたまらない1台となった。