VRXSE V-ROD DESTROYER [V-ロッドデストロイヤー]
2024-11-12 / 1185 view
VRXSE、直線番長
ハーレーダビッドソンV-RODデストロイヤーについてご紹介しようと思う。このハーレーダビッドソン デストロイヤーは2006年に発売された。ドラッグレース専門のスペシャル仕様となっている。うそだと思われるようだが、実際に発売されており、希望小売価格は360万円だ。
ドラッグレースとは、400メートルの直線において速さを競い合うものである。専用のモデルのため、当然ヘッドライトやウインカーなどの保安部品は付属されていない。まさに直線番長で、公道を走るのは不可能となっている。後方に長く伸びたウィリーバーが魅力的なモデルである。
エンジンも専用のチューニングが施されており、排気量については1300CCにアップされている。
なお、最高出力は165ps/9700rpmに達するというから驚きだ。だが、そもそもこのモデルが日本で需要があるのかどうかはなはだ疑問である。いったいどのくらい売れたのだろうか。ちなみに、CVOとは、カスタム・ビーグル・オペレーションズの略であり、ハーレー社で抱える限定版の高級モデル製作部門のことだ。
ただでさえ高級なハーレーが100万円以上も上乗せされ、取り付けられたパーツや工賃を考慮すると、あとでそういったパーツを揃える場合より安くなる可能性があるため、自分の理想のカスタムとあっている場合、お買い得かもしれない。
ウイリーに注意を
このモデルのスイングアームの上に搭載されているタンクはNOSだと思われがちだが、エアーシフターの圧搾空気タンクとなっている。このモデルはフェアリングに大容量ツアーパック、カーステレオ、クルーズコントロールなど、素晴らしいクルーザーとなった。聞いたところによれば、デタッチャブルヤッコウクルがあるようで、ダイナにも付けたくなること間違いなしだろう。
このモデルはカスタムハーレーのワンオフのとがったディテールの美しさがある。このモデルはビッグボアでショートストローク。圧縮比が14対1の高圧縮となっている。ちなみに、スタートする際にバイクがウイリーしてしまうのを防止するために使うウィリーバーが標準装備となっているそうなのは驚きだ。
ベースになっている車体は、VRSCであり、レース専用の車体として売られているため、日本において公道を走行することは不可能となっている。また、このシリーズのフレームは独特な形をしており、形成する際にハイドロフォーミング製法という水圧を使ってパイプを曲げる製法が使われているそうだ。この製法のメリットは複雑な形状を高い精度で形成できる点だ。
ドラッグレースの極限へ
このハーレーダビッドソンデストロイヤーは、市販されているモデルのVRSCA/V-RODをベースにドラッグレース専用車両として極限の状態にまでパワーアップされたものだ。VRXSE に搭載されているエンジンは、165Nm/9700rpm という恐怖を感じるほどのトルクを発生しており、圧倒的な加速性能を兼ね備えているのが素晴らしい。
なお、このモデルはドラッグマシンらしく後方にとても長いウィリーバーがついているのが最大の特徴である。ちなみに、このウィリーバーとは、ドラッグマシンのような急加速されるマシンのフロントタイヤの浮き上がりを防止する装置のことを言う。
VRXSEデストロイヤーは世界的にも生産台数が限られているので、日本で展示されている台数もわずかしかないと言われている。2006年に発売されたこのモデルはV-ROD のコンセプトとなっているドラッグレースそのものと言っていい専用のバイクであると言われている。
最高馬力は165psとなっており、興奮してしまいそうな数値なのも魅力の一つだろう。
ハヤブサや165psの乗りの人にとってはどうだかは分からないが・・。ただ、残念なことはレース用として販売されたバイクのため、公道で走ることはできない点だ。
一度ハーレー乗りなら乗ってみたいモデルの一つだろう。